10/24

10/24
急に思い出したことがあったので書きますね。私の通っていた高校には7月に合唱コンクールがありました。わたしのクラスは、こう、たとえかりそめだったとしても、まとまることができて、潔く金賞を目指していました。実際高校最後のコンクールでも金賞を獲得し、それに伴う達成感と浮ついた気持ちをおのおの持ちながら帰路についたんですけど、ふつうの余韻に後ろ髪ひかれてなかなか帰れませんでした。持て余した私たちは、結局コンビニでアイスを買うことで、いろいろを消化する時間を確保しました。十数人でスイカバー買ってきゃあきゃあいってたんですけど、ある女の子が、あ、これみんなで繋げてみたら円になるかもね、なんていったので、買ったスイカバーをくっつけていったんです。そこにいた全てのスイカバーをつなげ終わって、あと何個(そう、そこに居合わせなかったクラスメイト達)かで円になるなあなんて思って。
これクラスみんなでやったら円になるね、今度やろうね、ってわたしの隣にいた子が、反射的にいまある事実から想像できる未来の話を小さな声でしたんですけど、もう、その言葉を発した瞬間に、私も、その子も、ああそんな日は一生訪れない、私たちは二度と一緒にスイカバーを買わないし、こんな気分で迎える放課後などないという事実を悟って、その想像した未来のありえなさはあまりに明らかで。
その瞬間を思い出しました。